透析療法の基礎知識

血液透析実施の流れ

土田 健司 先生

2016.05.13

土田 健司 先生(土田透析アクセスクリニック 院長)

腎代替療法は、血清クレアチニン値を目安に検討

食欲低下やふらつきといった尿毒症症状が現れる段階に達すると、透析療法などの腎代替療法を検討する必要が出てきます。その目安は、採血結果の血清クレアチニン(Cre)値で、8~10mg/dLになった頃に治療を開始するのが一般的です。

すべての腎代替療法を比較検討して、治療法を選択

その際、一番重要なポイントとなるのは、治療法の選択です。透析療法といっても、血液透析(HD)のほかに血液濾過透析(HDF)や腹膜透析(PD)がありますし、さらには透析以外の腎代替療法である腎移植(TX)も重要な選択肢となります。
治療は、すべての腎代替療法を提供している病院やクリニックで受けるのが理想ですが、少なくとも、すべての情報を提供してくれる病院やクリニックで相談することが望まれます。

血液透析を始める前にシャントを作製

HDやHDFでは、バスキュラーアクセス(シャント:図)が必須となり、血液透析導入前に作製することが推奨されています。

図:シャントの作製

ただし、都道府県によっては、保険の問題から導入時期近くにシャントの手術をしなければいけないというルールを設けているケースもあるようです。
シャントがあれば、いつでも透析療法が可能です。また、シャントがない場合でも、カテーテルなどを使用して、緊急で透析療法を受けることも可能です。

血液透析は4時間・週3回が一般的

人間の腎臓は、24時間、年がら年中動いています。しかし、血液透析は年がら年中24時間受けられる治療ではなく、間歇的な治療です。一般的には、週に3回、1回の治療が4時間程度(たとえば月水金の午前など)で行われています。

透析施設での流れ 準備から帰宅まで

透析施設に行くと、まずパジャマなどに着替え、シャント腕の手洗いを行います。入室前に体重計に乗り、どの程度体重が増えたかをチェックします(尿が出にくいので、水分を取りすぎると全部体重として跳ね返ってきます)。
その後、決められたベッドに行き、安静にして血圧などを測定します。順番が回ってくると、透析治療のための太い針を2本(脱血側と送血側)さしてもらい、透析装置のポンプを回して治療開始です。
前回の透析治療終了時の体重に戻るよう、機械で余分な水を引いてもらいますが、急激に水を引くと血圧が下がったりしますので、注意が必要です。
4時間ベッドにいると、老廃物は来院時の1/3以下に除去されます。針を抜いて止血できれば、体重を測定して治療は終了です(図)。

図:血液透析の流れ(施設)

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