PDファースト、PDラストという選択肢

腹膜透析には、その特性を生かした「PDファースト」「PDラスト」と呼ばれる選択肢があります。
PDファーストとは、透析導入の際、最初に腹膜透析を行うことをいいます。残腎機能が保護されるので、バッグ交換回数が減らせるといったメリットがあります。
PDラストとは、終末期にPD療法を行うことです。終末期を迎えた腎不全の患者さんでは、心血管系に負担の強い血液透析を実施しにくいケースも多々あります。そのような場合に、心血管系に負担が少なく、装置などの必要もない腹膜透析療法を行っていただきます。

腹膜透析と血液透析の併用（ハイブリッド透析）

また、透析療法には、腹膜透析と血液透析の両方を行う「ハイブリッド透析」と呼ばれる選択肢もあります。わが国では、腹膜透析に週１回の血液透析の併用が認められており、現在、2,000人以上の患者さんがこの方法を行っています。
腹膜透析に透析療法を併用することで、溶質除去不足や水分除去不足が解消できる、腹膜劣化が予防できる（腹膜組織保護）といった利点があります。