透析を導入する基準とは?
透析を開始するタイミングについては、世界各国における基準は若干異なります。ただ、共通しているのは、尿毒症症状が保存的治療で改善しないという点です。
わが国の透析導入の多くは、1991年厚生省科学研究・腎不全研究班が示した基準を満たしています(表)。
また、各国における主な透析導入基準を以下の表に示します。少し異なる点はありますが、慢性腎不全(ステージ5)になると透析導入する基準となります。
適正な透析導入条件としては、
1. 透析によるメリットがある
2. 透析による合併症が少ない
3. 高いQOLを保つことができる
4. 生命予後がよい
5. 社会復帰できる
上記の1~5まで満たす方が、透析治療に最も適していると考えます。
最終的には、透析導入の必要性があるかどうかは主治医が判断します。主治医とよくご相談して決めてください。
参考文献
* 日本腎臓学会. エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013. 東京医学社: 210, 2013